図面全体ズームをして上書き保存するコマンドを解説します。
コマンドの内容
AutoCADコマンドのZOOM[ズーム] と QSAVE[上書き保存]を合わせたコマンドを作ります。
このコマンドを実行すると、AutoCADコマンド ZOOM[ズーム] が実行され、オプションの [図面全体(A)] が選択されます。その後、QSAVE[上書き保存]が実行されて、コマンド終了です。
AutoLISP プログラム
(defun c:ZEQ ()
(command-s "._Zoom" "_A")
(command-s "._Qsave")
(princ))
AutoLISP関数は書いてある順番に実行されます。
もし、ズームと保存を逆にすると、保存してからズームで、全体ズームされていない状態で保存されます。
どう結果に影響するか考えながら、順番を決めて書きましょう。
AutoLISPの解説
AutoLISP でズームコマンド
(command-s “._Zoom” “_A”)
ここでは、AutoLISP関数 command-s を利用してAutoCADコマンドの”ZOOM”を実行しています。そして、オプションの ”A” 、All 図面全体を選んでいます。
ズームにはいろいろオプションがあります。 [図面全体(A)] [中心点(C)] [ダイナミック(D)]… などなど。
AutoLISP で上書き保存コマンド
(command-s “._Qsave”)
ここはオプションも無く、そのままですね。特に解説することもありません。
コマンドのオプション
このコマンドにはどんなオプションがあったかな?
と確認したいときは、コマンド実行時にコマンドラインに出てきますが、各オプションの使い方も一緒に確認できるので、やはり、公式サイトを読んでみることをお勧めします。
AutoLISPを使うにあたり、コマンドのオプションの確認などをよくするようになったので、AutoLISPで自作コマンドを作る 副産物 として、従来のAutoCADコマンドにも詳しくなることができ、それもAutoCAD作業を楽にしてくれました。
公式サイトなどでコマンドの機能を調べていると、このコマンドってこんなことできるんだ!って新たな発見、結構あります。
まとめ
- 今回のコマンドはZOOM[ズーム] と QSAVE[上書き保存]を合わせたコマンド
- 書かれた順に実行されるので、結果に影響がないか注意しながら書く順番を決める。
- コマンドにどんなオプションがあるのか公式サイトで確認するとよい。
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